セミナー詳細

2023年9月6日(水)13:00～17:00

著作権の定義は広く、論文や写真だけでなく広告フレーズや設計図面、コンピュータープログラムなど創作性が認められる著作物は多岐にわたっており、企業の様々な部門に関連しています。また昨今では、SNSやYouTubeなどを用いた情報発信の増加に伴う著作権侵害や、発言コンテンツの無断使用に対する紛争リスクも増大しており、担当者には、著作権法の正しい理解とともに、紛争の予防と適切な対応を行う能力が、これまで以上に求められています。
　本セミナーでは、まず著作権や関連する知的財産権の基礎的な知識を学んでいただきます。その上で、どういったケースにおいて著作権侵害リスクがあるのか事例を交えながら、紛争を未然に回避し、拡大を回避・解決するための法務的な対策を解説いたします。

１．著作権とは
　(1) 著作物
　(2) 著作者
　(3) 著作権
　(4) 保護期間
　(5) 権利制限

２．著作権に関連するその他の権利
　(1) 肖像権
　(2) 商標権
　(3) 意匠権
　(4) 不正競争防止法
　(5) その他の関連法規

３．著作権に潜むリスクの特徴

４．著作物の創作上のリスク
　(1) 誰が著作物を創作したか
　　●自社ホームページ　等
　(2) 第三社の著作物を利用していないか
　　●インターネットにおける情報発信

５．著作物の利用上のリスク
　(1) 著作物であることを認識しているか
　　●広告素材　等
　(2) 第三者から許諾を得ているか
　　●許諾の取得方法
　(3) ライセンス契約に違反していないか
　　●主要な契約条項

６．著作権をめぐる紛争の解決策
　(1) 紛争におけるリスク
　　●紛争解決コスト、レピュテーション
　(2) 紛争発生から解決までのプロセス
　　●警告、示談交渉
　　●仮処分
　　●訴訟提起　等
　(3) 裁判例の分析・検討
　　●他社事例から学ぶ紛争への上手な対処法

弁護士法人東町法律事務所
弁護士・弁理士　松宮　慎 氏

　2004年 大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻博士後期課程修了（理学博士）後、2007年 神戸大学大学院法学研究科実務法律専攻修了、司法試験合格、2008年 弁護士登録。2010年 弁理士登録。2017年 University of Southampton 修了（LLM）、弁護士法人東町法律事務所のパートナー弁護士に就任。
　主に知的財産権およびインターネットに関する紛争処理、特許、商標、著作権等のライセンス契約、共同開発契約、各種クロスボーダー取引等を取り扱う。物理学のバックグラウンドを活かし、特許の権利化業務も経験。