セミナー詳細

2025年6月19日(木)13:00～17:00　2025年6月20日(金)10:00～17:00

社会福祉法人は、厚生労働省令である社会福祉法人会計基準に基づく会計処理が求められます。　そこでは、実施する事業ごとの会計区分、細分化された勘定科目のあてはめ、資金収支計算書を作成するための支払資金（一取引二仕訳）という独自の概念など、特殊な会計処理が多数あります。また、近年では約3割の社会福祉法人が赤字となっており、経営状況の把握という面においても、正確な会計処理、計算書類の作成が今後より重要となってきます。
　本セミナーでは、社会福祉法人会計について、会計基準の概要から計算書類の見方や複式簿記といった基礎的な内容を学んでいただきます。そのうえで、社会福祉法人会計特有の処理について解説し、日常処理から決算までの流れについて、必要な事項をご理解いただきます。

１．社会福祉法人会計基準の概要
　（１）会計基準の構成
　（２）会計区分
　（３）計算書類の体系
　　　　―資金収支計算書、事業活動計算書、貸借対照表
　（４）計算書類の注記
　（５）附属明細書
　（６）財産目録
　（７）予算
　（８）社会福祉充実計画
　（９）会計に関する年間スケジュール

２．会計帳簿
　（１）簿記一巡の流れ
　（２）複式簿記とは
　（３）帳簿組織（主要簿・補助簿・その他の帳簿）
　（４）仕訳日記帳・会計伝票
　（５）総勘定元帳
　（６）月次試算表
　（７）証憑書類
　（８）会計帳簿の保存期間

３．知っておくべき日常処理の基礎
　（１）会計原則とは
　（２）求められる管理運営体制
　（３）勘定科目の体系と選択
　（４）発生主義会計に基づく収益・費用の計上
　（５）共通経費の按分
　（６）固定資産の計上判定と除却処理
　（７）借入金の負債科目区分
　（８）リース会計
　（９）寄附金
　（１０）補助金の科目区分
　（１１）資金使途制限
　（１２）残高の確認と月次報告

４．社会福祉法人会計特有の会計処理
　（１）一取引二仕訳
　（２）基本財産
　（３）基本金、国庫補助金等特別積立金
　（４）積立資産と積立金（就労支援事業に関する積立金を含む）

５．決算処理
　（１）決算処理の概要
　（２）内部取引消去
　（３）１年基準
　（４）有価証券の評価
　（５）棚卸資産の評価
　（６）固定資産の現物照合・減価償却
　（７）引当金

６．「指導監査ガイドラインⅢ会計管理」の解説（文書指摘の基準について）